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安全な治療を行うために
当院の検査機器紹介
日本アルコン 白内障手術装置centurion(センチュリオン)
業界初となる、灌流制御システムにより眼圧の変動を減少させる機能を搭載した白内障手術装置です。
かねてより、白内障手術では術中の眼圧の変動が問題となっていて、これが手術の安全性・安定性・効率性を妨げていました。
センチュリオンでは、術中に変化する灌流圧(手術中に眼に注入する液による圧力)を自動的にモニタリングし、眼内圧の変動を抑制することができるので、眼圧が安定し、白内障手術の安全性が向上します。
また、切開創付近での動きを最小限に抑える新型チップの機能により、効率良く手術が行えるようになっていて、さらに新型チップとスリープは摩擦熱を最小限に抑えるように設計されているので、創口熱傷の発生が防げます。
そして最少1.8mmという今までにない極めて小さな切開で手術が行えるので、術後の炎症、乱視化、感染などのリスクが低減されます。
安全かつ確実に、そしてスピーディな白内障手術を実現させるのに、非常に有用な手術装置で、手術を受ける患者様の負担を減らしてくれます。
実際センチュリオンを使用するにようなって手術時間がさらに短縮され、より安全で精度の高い手術ができるようになったことを実感しています。
アルコン 光学式眼軸長測定機ARGOS
白内障手術で挿入する眼内レンズの度数を決定するにあたって、最も重要となる“眼軸長(眼球の長さ)”を含めたデータを測定するための検査装置です。
眼内レンズの度数は、角膜の形状と眼軸長を基に複雑な計算式によって算出されますが、その際、重要なデータとなる眼軸長に誤差があると、眼内レンズの度数のずれに繋がります。
極端に度数がずれていると、眼内レンズを交換するための再手術が必要になり、患者様に大きな負担をかけることになります。
従来の眼軸長測定機では、屈折率が異なる角膜、水晶体、硝子体などの組織を同じ屈折率で測定していましたが、当院が導入しているARGOSは、それぞれ別の屈折率を用いて眼軸長を測定します。
そのため格段に測定精度が高く、誤差が生じるリスクを最小限に抑えて正確に眼内レンズの度数を決定することが可能になります。
当院ではすべての白内障手術において、ARGOSを用いて眼軸長を含むデータの測定を行っており、患者様に合わせた精度の高い眼内レンズの選定を行っています。
アルコン ベリオンイメージガイドシステム
白内障手術において、角膜の切開位置やトーリック眼内レンズ(乱視矯正眼内レンズ)の挿入位置をガイドしてくれるシステムです。
これを活用することで、術後に良好な視力が得られる確率が高まります。
強度の乱視を矯正するための乱視矯正眼内レンズの挿入では、切開位置や眼内レンズの固定位置などにおいて高い精度が求められます。
ベリオンイメージガイドシステムでは、その精度を確保するために1,000回におよぶデジタル画像撮影を行い、患者様個々の眼球の状態を的確に分析して、それを基に良好な視力を得るための手術計画を立案することができます。
また、術中に手術顕微鏡の画面に切開位置や眼内レンズの固定位置、乱視軸などが表示できるので、角膜乱視を矯正する角度からの切開(強主経線切開)を、より正確に行えるようになります。
ベリオンイメージガイドシステムを使用している医院は、京都全体でみてもまだ少ないですが、当院ではより高い精度の手術を行うために導入しています。
ライカ 眼科用手術顕微鏡 Preveo(プレビオ)
眼科手術において安定した視野を確保することは、良好な手術結果を得るうえで非常に重要となります。
特に硝子体手術などの後眼部手術では、これまで鮮明な画像が得られなかったり、手術部位の詳細な観察が行いにくかったりするなどの問題がありましたが、プレビオではそうした問題が解消され、安定的に高解像度の観察を行うことができます。
4本の同軸LED照明により、明るく安定的なレッドリフレックス(赤色反射)がもたらされ、患者様に合わせて照野径を調整することで、コントラストの高いシャープな視野が得られます。
網膜剥離手術に限らず、白内障手術などの前眼部手術でも安定した視野が得られ、すべての工程において正確な処置が可能になります。
従来の眼科用手術顕微鏡でも問題なく手術が行えていたのですが、ベリオンイメージガイドシステムなどの高性能な機器を導入するなかで、眼科用手術顕微鏡だけ旧来のものではシステムとの連携で問題が生じる可能性があったため、様々な眼科用手術顕微鏡を検討したうえで、ライカ社のプレビオを導入しました。
眼科用手術顕微鏡は、手術の精度に直結するものですが、特にプレビオでは立体感が非常に感じやすく、手術の精度がより上がったことを実感しています。ベリオンイメージガイドシステムとの連携により、さらに精度の高い眼科手術をおこなうことができています。
笑気麻酔装置
笑気麻酔とは、亜酸化窒素と医療用酸素を混合した気体を吸入することでリラックス状態となり、痛みや恐怖心が緩和された状態で手術が受けられるようになる麻酔方法です。
白内障手術を行う際、一般的には点眼麻酔が使用されますが、それだけでは恐怖心や不安感を強く覚える患者様が多く、大きな負担となります。
それを解消するために、当院では笑気麻酔装置を導入し、笑気麻酔にて負担を抑えて手術を受けていただける体制を整えています。
笑気麻酔は専用マスクを付けて混合気体を吸入するだけで、軽度の鎮静・鎮痛作用や睡眠作用が得られ、ほとんど眠っているのと同じような状態となりますので、リラックス状態で手術が受けられるようになります。
またリラックス効果だけでなく、予期せぬ眼球運動も防げるので、手術の安全性の向上にも繋がります。
術後、吸引した混合気体は体内に残らず、数分で体外へ排出され、副作用もほとんどありません。
ただし、ごく稀に術後に軽度の吐き気や下半身の脱力感などが起こる場合があります。
トーメー 角膜形状解析・眼前部OCT CASIA2
光干渉方式により、非接触・非侵襲で目の表面(角膜)から内面(水晶体)までを3D立体画像で撮影できる検査装置です。
白内障や緑内障、角膜疾患などに有用で、これらの疾患を高い精度で診査・診断することができます。
CASIA2では、眼鏡やトーリック眼内レンズ(乱視矯正レンズ)では十分な視力が得られない角膜不正乱視の原因の解明や、白内障手術後の角膜形状の変化や切開部位での角膜の厚みの評価などが行えて、さらに閉塞隅角緑内障や開放隅角緑内障の検査として、隅角の開大度や角度などを詳細に評価することもできます。
また、レーシック(LASIK)を受けられた方が白内障手術を受けられる場合、レーシックにより角膜が削られているため、角膜の検査時に誤差が生じて眼内レンズの度数がずれてしまい、再手術が必要になるケースがありました。
ですが、CASIA2を用いて検査することで、レーシックを受けられている場合でも正確に眼内レンズの度数を定めることが可能になり、再手術のリスクが抑えられます。
エレックス YAG&SLTレーザー タンゴ
緑内障のレーザー治療(SLT:繊維柱帯形成術)や、後発白内障の治療に必要となるレーザー機能を持った装置です。
緑内障は治る病気ではありませんが、進行を抑えることが重要です。
緑内障レーザーは眼圧を下降させ、緑内障の進行を抑える効果があります。
また緑内障レーザーを行うことで、副作用の多い緑内障の点眼の使用を少なくする、軽度の緑内障の場合は緑内障の点眼をしなくてよくなる場合もあります。
後発白内障の治療においては、レーザー治療時に眼内レンズに点状の傷が生じるリスクを激減させることが可能で、実際非常に短時間で安全に治療を行うことができています。
エレックス イエロー&レッド レーザー光凝固
光凝固装置とは、レーザービームによって発生した熱により血管を焼灼するもので、糖尿病性網膜症、網膜出血、網膜剥離など、主に眼底疾患に対する治療に使用されています。
出血を伴わない手術が行えるので、患者様への負担も軽く、回復も早いことから、眼底疾患の治療方法として広く使用されています。
ニデック スペキュラーマイクロスコープCEM530
白内障手術前の手術適応可否の決定、および術後の経過観察に必要となる検査機器です。
角膜の一番内側にある内皮細胞の撮影を行うもので、中心1点、周辺6点の撮影に加え、傍中心領域8点の撮影が可能です。
また内皮細胞の全体像も把握可能となるので、術前術後の状態の的確な評価が可能になります。
また長期にコンタクトレンズを使用している患者様の角膜内皮細胞への影響を調べる際にも使用します。
ニデック 屈折、眼圧測定装置 TONOREF3
眼の屈折、眼圧、角膜厚、および調節機能の4種類が検査可能な機器です。
患者様にとってはこれまでよりも快適な検査をお受けいただける画期的なものです。
具体的には、測定機能の集約によりスピーディーな測定が可能となったことや、患者様の検査機器間の移動がなくなることにより、移動時の転落・転倒の防止がはかれることなどがメリットとして挙げられます。
また風が目に当たるタイプの眼圧測定ですが、他の機種より風圧が優しくなっていて負担が少ないです。
本格的な調節機能解析装置のようにはいきませんが、ある程度老眼や、眼精疲労、仮性近視などの診断に役立つので助かっています。