pterygium

翼状片

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翼状片とは?

翼状片とは?

翼状片(よくじょうへん)とは、白目の表面を覆う結膜が、黒目にあたる角膜にかかるように三角形状に入り込んでくる病気です。

翼状片自体は結膜下の組織が異常増殖したものであり、良性の病気であるため、症状が出ていないようであれば経過観察で問題はありません。

しかし、角膜の中央あたりまで伸びてくると、視力の低下や乱視の症状が出ることがあるため、手術による治療が必要となります。

翼状片のよくある症状

・白目の部分が黒目に伸びて来ている(肉眼で見てわかる)

・目がゴロゴロする

・目が充血する

・目に異物感がある

・翼状片が黒目の真ん中あたりまで入り込み、視力の低下や乱視の症状が出てきた

・目が疲れやすく、頭痛や肩こりが出る

など

 

翼状片は片目で起こることが多い病気ですが、稀に両目で起こる場合もあります。

また、主に目頭(鼻側)の方から結膜が入り込んできます。

特に症状がなければ放置してもかまわないと言えますが、翼状片が拡大すると見た目の変化だけでなく、光の透過が阻害されたり、角膜の歪みから視力の低下、乱視などの症状が出てきます。

翼状片の症状

翼状片は外的な症状の他に、目立った初期症状はありません。ですが、症状が進んでくると炎症部分が盛り上がってくることがあるので、まばたきをするたびに炎症部分を触り、目がゴロゴロしてきます。また、炎症が起こることで目が充血してきますが、痛みは感じません。

農業従事者や、外で長時間活動を続けてきた方が発症する可能性が高いことも特徴です。

少しでも違和感を感じたり、視力の低下を感じた場合には早めに受診しましょう。

翼状片の治療方法

点眼による治療

点眼による治療

充血や異物感が強くなるようであれば、点眼薬による治療を行います。

炎症による充血の場合、炎症を抑えるステロイドなどの点眼で炎症を抑えます。ただし、点眼はあくまでも充血や異物感の症状を軽くするためのものです。点眼によって治ることはありません。

手術

事前検査・説明

翼状片の手術内容の説明、手術のための事前検査を行います。

術前検査では、視力検査や目の状態を調べ、翼状片以外に病変がないかを確認します。また、

検査後には、事前検査の結果等を一緒に見ながら患者様の現状についてご説明します。

なお、手術後のケアも必要であることから、術後のスケジュール確認なども行います。

手術

手術の内容は次のとおりです。

①点眼による麻酔実施

②球結膜下という部分に麻酔薬を注射し、翼状片を切除

③健康な部分の球結膜を切除し、移植

 

手術自体は1520分程度で終わります。ただし、重度の場合には3060分ほどかかる可能性があります。

手術終了後は、痛み止めの頓服薬をお飲みいただき、眼帯をつけて帰宅していただきます。

術後のケア

翼状片の大きさや程度などによって、術後の通院スケジュールが異なります。

事前検査の時点で患者様のご希望をお聞きしつつ、最終的に1ヶ月後までの通院をしていただきます。

なお、術後は点眼によるケアが必要になります。