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白内障の手術について
白内障手術の流れ
白内障手術は、濁った水晶体と人工の水晶体を入れ替えることによって視力を取り戻すことができます。
なお、以下のような流れで手術が行われます。
①検査
まずは、手術前に検査を行います。
・現在の視力
・白内障の進行具合
・他に疾患がないか
・手術後の見え方を決める検査
など
これらは手術後に大きく影響しますので、時間をかけて丁寧に行います。
②麻酔
手術時には局所麻酔を行います。
・点眼麻酔(目薬による麻酔)
麻酔の目薬は少ししみる程度なので、ご安心ください。
③創口を作る
黒目と白眼の境目付近に、小さな創口を作ります。
④ジェルを注入
眼内にジェル状の物質を注入し、作業を安全に行えるようにします。
⑤前嚢を切る
水晶体の中身を吸い出す必要があるため、水晶体を覆っている袋の前面を剥がし、作業ができるスペースを作ります。
⑥水晶体乳化吸引
③で作ったスペースから、超音波の出る棒を入れて水晶体を細かく砕きます。砕くと同時に吸い取っていく作業も行います。
⑦眼内レンズ挿入
水晶体を吸い出した後の水晶体の復路の中に、人工レンズ(眼内レンズ)を挿入します。
眼内レンズの種類
単焦点レンズ
単焦点レンズは、遠方・中間・近方のどこか一つにピントを合わせたものです。一つしかピントを合わせられないため、遠くに合わせた場合には手元を見るためのメガネ、近くに焦点を合わせた場合には遠くを見るためのメガネといった具合に、サポートが必要になります。
このレンズは全てが保険適用であるため、多くの方が選んでおられます。
多焦点眼内レンズ
多焦点眼内レンズは、遠方から近方まで単焦点よりも広範囲にピントを合わせられるレンズです。ほとんどの生活を裸眼で過ごすことができます。ただし、見えにくい距離や状況がある場合にはメガネによるサポートが必要になるでしょう。
多焦点レンズによる白内障手術は、「選定療養」という制度の対象となります。
選定療養とは
これまでは、全額自己負担であった多焦点眼内レンズによる白内障手術ですが、数年前から「手術そのものは保険適用」となり、「レンズの費用のみ自費負担」で手術を受けられるようになっています。
費用負担が軽減されたことによって、多焦点眼内レンズを選ぶ方が増えています。